ハラビロトンボは、体長に比べて腹部が太く、でっぷりとした感じのするトンボの仲間だ。
成熟した雄は青いが、同じような色のシオカラトンボやシオヤトンボよりも小さく太いので、間違えることはないだろう。
春から秋にかけて、湿地や池の周りで見ることができる。
「ハラビロ」というと、個人的にはハラビロカマキリの印象が強いが、一般的にはどうだろうか。
ハラビロトンボの基本データ
分類:動物界 節足動物門 昆虫綱 蜻蛉目(トンボ目)トンボ科 ヨツボシトンボ亜科 ハラビロトンボ属 ハラビロトンボ
学名:Lyriothemis pachygastra
漢字名:腹広蜻蛉
大きさ:32~42mm
成虫の見られる時期:4~10月
分布:北海道・本州・四国・九州
学名:Lyriothemis pachygastra
漢字名:腹広蜻蛉
大きさ:32~42mm
成虫の見られる時期:4~10月
分布:北海道・本州・四国・九州
同じハラビロトンボの雄だが、随分と色が違う。こちらは未成熟の雄で、成長すると黒くなり、次第にトップ写真のように青く色づく(粉を吹く)。
こちらは雌のハラビロトンボ。雌の体色はあまりかわらず、青くはならない。
ハラビロトンボの未成熟雄と雌は、どちらも黒×黄で間違えやすい。しかし、腹部をよく見ると違いに気づくだろう。
雄の腹部は先細りして尖っており、先端に何か挟めそうなピンセット状のものが付いている。これは上付属器といって、交尾の際に雌の頭を掴むための物だ。トンボの雄の腹部先端は、何か挟めそうな感じになっていることが多い。
雌の腹部は全体的に太くでっぷりしていて、先も尖っていない。先端には毛が2本生えている。
神奈川県のレッドリストでは、要注意種とされている。
上の写真をとった2017年には、マイフィールド横浜自然観察の森でも多く見られたが、2023年現在姿が見られなくなってしまった。