
透け感のある翅が美しいキリギリスの仲間、ヒメクダマキモドキ。
「ヒメ」と付くのは、他のクダマキモドキよりも「小さい」ことからだ。
ちなみに「クダマキ」とは、クツワムシのこと。童謡「虫のこえ」にも登場する、ガチャガチャ鳴くことでお馴染みの昆虫である。
ヒメクダマキモドキは草木の葉を食べるので、樹上で見かけることが多い。写真はヤマグワの葉の上にいた個体。
ヒメクダマキモドキの基本データ
分類:動物界 節足動物門 昆虫綱 直翅目(バッタ目)キリギリス亜目 キリギリス下目 キリギリス上科 キリギリス科 ツユムシ亜科 ヒメクダマキモドキ
学名:Phaulula macilenta
漢字名:姫管巻擬
大きさ:34~42mm
成虫の見られる時期:8~11月
分布:本州・四国・九州・沖縄
学名:Phaulula macilenta
漢字名:姫管巻擬
大きさ:34~42mm
成虫の見られる時期:8~11月
分布:本州・四国・九州・沖縄

こちらは舗装路を歩いていた雄のヒメクダマキモドキ。何を求めて歩いていたのだろう?

クヌギの林で出会ったのは、モズのはやにえにされたヒメクダマキモドキの雌。
グルンと巻き上がった産卵管が確認できる。
最後に、ヒメクダマキモドキの鳴き声の動画だ。
https://youtu.be/dJZczCLH0NE
左が雄、右が雌である。動画を見ると、両方鳴いているのがわかるだろう。
鳴く虫の多くは雄しか鳴かないが、ヒメクダマキモドキの属するツユムシ科にはメスも鳴く種がいる。
雌雄ともに鳴く虫というのは、なかなか珍しいのだ。
キリギリス科の多くは前脚脛節の付け根に耳を持ち、鳴き声を聞き分けているようだ。
このヒメクダマキモドキのカップルも、互いの声に惹かれあって恋を実らせたのだろうか。