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ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ
2017年4月東京都町田市

和名の「ジュウニヒトエ」は、平安時代の女性が幾重にも重ねた装束である十二単じゅうにひとえに見立てたことからつけられた。

花や葉の形は同属のセイヨウキランソウ(アジュガ)に似ているが、ジュウニヒトエは花が白っぽく、セイヨウキランソウの花は紫色である。

名前の由来からなのか、花の色からなのか、セイヨウキランソウよりもどことなく奥ゆかしさを感じる

ジュウニヒトエの基本データ

分類:植物界 被子植物 真正双子葉類 コア真正双子葉類 キク上類 キク類 シソ類 シソ目 シソ科 キランソウ亜科 キランソウ属 ジュウニヒトエ
学名:Ajuga nipponensis
漢字名:十二単
大きさ:10~25cm
花の見られる時期:4~5月
分布:本州・四国
ジュウニヒトエ
2023年4月神奈川県横浜市

シソ科の花は、上下にわかれた唇のような形をしていることから唇形花(しんけいか)と呼ばれる。ジュウニヒトエはかなり下唇が腫れぼったいようだ。

その下唇にある紫色のラインは、この奥に美味しい蜜があると虫に知らせているのだろう。シソ科の花には、ハナバチが集まっているのをよく見かける。

ジュウニヒトエの花
2023年4月神奈川県横浜市

上唇に沿うように、花粉を蓄えた雄しべが伸びている。蜜に誘われた昆虫たちが花の奥に潜り込むと、背中に花粉がつく仕組みになっているのだ。

昆虫たちは、このように受粉の手伝いをさせられていることを知っているのだろうか。

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