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キアシドクガ

キアシドクガ

キアシドクガ
2019年5月26日東京都八王子市

キアシドクガは、純白の翅に黄色いブーツ姿が、どこか貴婦人のような佇まいを感じさせるドクガの仲間だ。

ドクガ科ではあるが、幼虫から成虫に至るまで毒はない。

春になると、幼虫はミズキの葉を食べて成長する。梅雨前には蛹から成虫となって、日中にヒラヒラと飛び回る。

多くの方が、その優雅な姿を見て「あの白い蝶はなんですか?」と尋ねてくる。

そんな時は、蛾であることは告げずに、その姿を楽しんでもらう。「キアシドクガ」という名前を聞いた途端に、嫌悪感をあらわにする方が大半だからである。

「蛾=気持ち悪い」という先入観を捨ててその姿を見てもらえば、美しい昆虫であると感じてもらえることもあるのだ。

キアシドクガの基本データ

分類:動物界 節足動物門 昆虫綱 鱗翅目(チョウ目)ドクガ科 Ivela属 キアシドクガ
学名:Ivela auripes
漢字名:黄脚毒蛾
大きさ 開帳:50~57mm 前翅長:25~30mm
成虫の見られる時期:5~7月
分布:本州・四国・九州
キアシドクガ
2019年5月26日東京都八王子市

顔立ちもエレガンス。

キアシドクガの幼虫
2019年5月11日神奈川県横浜市

幼虫の姿はやはり嫌われることが多いが、こればかりは致し方ないだろう。

キアシドクガの蛹
2018年5月6日神奈川県横浜市

キアシドクガの蛹は、某マンガで「小さなツタンカーメンの様である」と登場してから、マニアに人気があるそうだ。(ワタシは未読)

キアシドクガの蛹
2019年5月26日東京都八王子市

近年は局地的に大発生することも多いようで、ほかの生物への影響がないか心配である。

ミズキの樹皮にうみつけられたキアシドクガの卵
2023年1月神奈川県横浜市

ミズキの樹皮にうみつけられたキアシドクガの卵。

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