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ウスマエグロハネナガウンカ
ウスマエグロハネナガウンカ
2023年9月神奈川県横浜市

ハネナガウンカの仲間は、愛敬がある顔をしていることがあるが、ウスマエグロハネナガウンカもそのひとつだろう。

ウスマエグロハネナガウンカの基本データ

分類:動物界 節足動物門 昆虫綱 半翅目(カメムシ目)ヨコバイ亜目 ハネナガウンカ科 ハネナガウンカ亜科 Zoraida属 ウスマエグロハネナガウンカ
学名:Zoraida albicans
大きさ:5mm前後
成虫の見られる時期:6月~9月
分布:本州・九州
ウスマエグロハネナガウンカ
2023年9月神奈川県横浜市
ひょうきん顔の原因は、寄り目に見える複眼だろう。黒目は、私たちの瞳孔と同じように見えるが、まったくの別物で「偽瞳孔」と呼ばれている。

偽瞳孔の仕組みはこうだ。

黒い粘土の球に、隙間なくストローを放射状に刺していく。球の表面全てにストローを刺すと、ストローと自分の視線が真っ直ぐにならないと、底の黒い粘土を見ることはできない。こちらが見る角度を変えれば、それに合わせて底が見えるストローも変わるハズだ。

ウスマエグロハネナガウンカの複眼は筒状の個眼の集まりで、これがストローだ。個眼の底は光を反射しないので黒く見える。これが黒い粘土である。個眼と自分の視線が真っ直ぐにならないと黒い底を見ることはできない。底が見えている部分だけが、あたかも瞳のように見えているのだ。

ウスマエグロハネナガウンカ
2023年9月神奈川県横浜市
横から見ると、偽瞳孔も移動する。

偽瞳孔は、ハネナガウンカだけでなく、色々な昆虫で観察できる。オオカマキリは体も大きく、非常に観察がしやすい。

林縁にせり出した樹木の葉を下から覗いてみよう。大きく翅をひろげたハネナガウンカの仲間が見つかるかもしれない。

近縁種にマエグロハネナガウンカがいるが、前翅の模様から本種とした。同定には自信がない。

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