キバラヘリカメムシは、黄色いお腹に黒マント、膝上までのブーツを履いたオシャレなカメムシである。
このカメムシ、実はスゴイ秘密がある。
一般的にカメムシといえば「臭い」という枕詞がつくが、キバラヘリカメムシには当てはまらない。なんと、とてもフルーティーな香りがするのだ。
ハイチュウの青りんご味にそっくりな、爽やかな香り。大人には、ひっくり返して青りんごチューハイの方がわかりやすいだろうか。とにかく、キバラヘリカメムシを見つけたら、香りを嗅いでいただきたい。
キバラヘリカメムシの基本データ
分類:動物界 節足動物門 昆虫綱 半翅目(カメムシ目)カメムシ亜目 ヘリカメムシ科 ヘリカメムシ亜科 キバラヘリカメムシ
学名:Plinachtus bicoloripes
漢字名:黄腹縁亀虫
大きさ:14~17mm
成虫の見られる時期:4月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
学名:Plinachtus bicoloripes
漢字名:黄腹縁亀虫
大きさ:14~17mm
成虫の見られる時期:4月~11月
分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄
7~8月には、交尾の様子が観察できるだろう。写真はマユミの木だが、他にニシキギ・ツルウメモドキなどニシキギ科の木を探してみよう。
キバラヘリカメムシの交尾を横からも見てみよう。右の大きいほうが雌。
雌のお腹に随分と膨らみがあるのは、卵がぎっしりと詰まっているからだろうか。
葉の形に添って産み付けられたキバラヘリカメムシの卵。34個あった。
キバラヘリカメムシの幼虫。翅がないが、触角やカラーリングは成虫とほとんど変わらない。
トップの写真以外は、同日に1本のマユミの木で撮影したものだ。一つの種の様々な成長過程が一度に見られるのは、なかなか珍しいことだろう。