
オオバンは、白いオデコに黒い羽根、赤い瞳が印象的な水鳥だ。
冬にはカモ類と一緒に水辺にいることもあって、カモの仲間と思われがちだがクイナの仲間である。
確かに、カモ類よりはシャープな嘴をしている。
オオバンの基本データ

湾内の波打ち際で、岩に生えたアオサを嘴でこそぎとるようにして食べていた。
オオバンは植物食性が強いが、魚や昆虫なども食べる雑食性である。

陸に上がると目を引くのが、ジオン軍のMSを思わせるゴツい脚である。
丸っこい体に似合わず意外に長く、指一本一本にユズの葉のような水かきがついている。
このような水かきのある脚を「弁足」と呼んでいる。
オオバンは、この弁足で陸上を素早く歩きまわり、水上もスムーズに泳ぎまわる。
弁足は飾りではないのだ。

上の個体は、これまでの個体よりも白いオデコが少し小さい。
このオデコは「額板」と呼ばれ、成長と共に大きくなる。上の個体はまだ若いのだろう。
額板が何の役に立っているかは、よくわかっていないそうだ。
オオバンは、一部の都道府県ではレッドリストの指定を受けている。しかし、「近年は全国的に増加傾向」という調査もあるようだ。
個人的には、神奈川県では普通に観察できる印象だ。