子供の頃に、ひっぱり相撲をしたことがあるだろうか。ワタシは松の葉で取り組んだ覚えがあるが、この植物も力士として活躍したそうだ。
ジロボウエンゴサクという名前も、それに由来しているという。
その昔、子供たちがスミレを太郎坊、本種を次郎坊と呼んでひっぱり相撲をしたことから名付けられたという。
スミレ類とジロボウエンゴサクは、分類的には近縁ではない。
違う種を使ったら、ひっぱり相撲ではなく異種格闘技戦ではないか!と個人的には、怪しく思っていたのだが。
ジロボウエンゴサクの基本データ
分類:植物界 被子植物 真正双子葉類 キンポウゲ目 キンポウゲ科 キケマン属 ジロボウエンゴサク
学名:Corydalis decumbens
漢字名:次郎坊延胡索
大きさ:10~25cm
花の見られる時期:3~5月
分布:本州(関東以西)・四国・九州
学名:Corydalis decumbens
漢字名:次郎坊延胡索
大きさ:10~25cm
花の見られる時期:3~5月
分布:本州(関東以西)・四国・九州
そういえば、どちらも花に長い距を持ち、種子にエライオソーム(アリに種を運んでもらうための付属物)を持っている。
これらの類似点から近縁であると判断して、同じ土俵にあげていたのかもしれない。
同じキケマン属のムラサキケマンと似た筒状の花。
花の奥(距)にある蜜を求めてやってきた昆虫が手前の花びらに乗ることで、奥から雌しべと雄しべが出てくる。そこに昆虫の体が触れることで受粉が行われる。
「スプリング・エフェメラル(春植物)」の1つに数えられる。